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「かいじゅうたちのいるところ」モーリス・センダック

公開日: : 最終更新日:2018/02/07 未分類, 読書日記 ,

言わずと知れた外国絵本の名作。
だけど正直、初めて読んだ時、私にはこれの良さや面白さがさっぱりわかりませんでした。
ストーリーも何だか脈絡がないし、ありていに言ってしまえば、全てが主人公マックスの妄想物語とも言えるのです。

しかし5才の息子はこの絵本を見つけるなり、虜になってしまいました。
一体何が面白いのか?
さっそく解き明かしていきましょう。

「かいじゅうたちのいるところ」あらすじ

ある夜、おおかみのぬいぐるみを着たマックスは家の中でおおあばれ。
お母さんは怒り、マックスを夕飯ぬきで寝室に放り込みます。
やがて寝室には木が生えてジャングルになり、マックスは船に乗り込みます。
たどり着いたのは、かいじゅうたちが住む島。
マックスは彼らの王様になり、彼らを従え、かいじゅうおどりを踊ったり、遊んだりします。やがてお腹がすいてきて、寂しくなって家に帰ることにします。

船に乗って家に帰ると、そこにはまだ温かい夕食が置いてありました。

「かいじゅうたちのいるところ」の魅力を考える

①「行って帰ってくるストーリー」である
絵本は基本的に「行って帰ってくるストーリー」が良いと言われています。それは子どもにとって刺激と興奮、そして最後には安心感をもたらすからです。そういう意味で、この絵本は非常に王道であると言えます。

②かいじゅうたちがユニークで面白い
本の中には色んな形のかいじゅう(wilds things)が登場します。牛の頭をもつ者、猫みたいな顔の者、ワシみたいな頭の者。どれもむしろ親しみが持てるような面持ちで、そんなに怖くはありません。

③絵が迫力がある

やっぱりすごいのはこの迫力ある絵じゃないでしょうか。
モーリス・センダックの緻密で独創的、迫力ある絵の前では、ストーリーなんかむしろそんなに重要じゃないように感じます。絵本の主役は、やはり絵なのですね。

子どもの内面を描いた絵本

このストーリーが、子どもの内面を描いた絵本なのだとしたら。
怒られて部屋に閉じ込められた子どもの勝手な妄想なら。

モーリス・センダック自身、物語に出てくるかいじゅうたちは、子どもの頃に接した理不尽な大人たちだと、その正体を明かしています。

「かいじゅうたちのいるところ」は、大きなものたちを自分に従わせ、思い通りにでき、自分が王様になれる場所。
でもそれが結局は子どもの妄想でしかないと分かっている子どもは、いずれ温かい寝床に帰って行くのです。

外界と温かい寝床とを行ったりきたりしている子どもにとっては、けっこう身近な感覚なのかもしれませんね。

***

また「かいじゅう」は未成熟な子ども自身を表しているとも言えます。
私自身、子育てをしていて子どもの中に「未熟なかいぶつ」を感じることがあります。癇癪を起こして暴れるとき。子どもの心では消化しきれない感情を発散しているとき…。

主人公マックスは、自分の中に潜む制御できない何かに会いに行き、なだめ、眠らせ、落ち着いた頃に母親を思い出し、元いた場所に帰ってくる物語とも言えます。

このように、すぐれた絵本とは、一見単純にも思える物語でも、大人になって読んでみるとまた違う解釈ができるものです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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